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サーゲイ・ブリンのGoogle Glassに関するTEDでの講演。

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一番象徴的なのはブリンがGoogle Glassの紹介動画の後にスマートフォンをいじってるとこですかね。
こうして現実世界よりも手のひらの小さい世界に気を向けないといけないことで人はなにかを失っていると。
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プレゼン中に何をメール対応しているんだ、さすがぶしつけな連中だとか思うところですが、現代人はこうしてスマホから来る情報に気を向ける必要があるんですよね。たとえ目の前にすごい面白いことがが起こっていたとしても。

スマートフォンに注意を向けていることで失っている何かがある。しかし、人はもう繋がる欲望から逃れることはできないので、それを当時に起こすことはできないか。これがGoogle Glassの開発動機ってことですね。
最も典型的なのが、運転中のトラブルですが、運転という危険な行為の最中でも人はスマートフォンからくる情報を完全に無視はできない。だからそういう交通事故が後が絶たないのですが。罰金もあるけど、やってるもんね、みんな。

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ソーシャルメディアがによって現実での行動を転写してみんなとネットワーク上で共有する行為が一般的になってきましたが、そしてそれはスマホによるモバイル化がさらに拍車をかけているのですが、それでもスマホという現実世界とバーチャルなネットワークの世界のフィルターが存在しえいる状態で、その窓口となっているスマホの方に人は注意を向けすぎている、その注意をもっと現実に向ければより面白いものを実は発見できているのかもしれない。そして、もっとネットワークと現実を隔てる壁を薄くしてしまおう、というのがGoogle Glassなんですね。

いや、確かにプレゼン中にスマホを眺めているサーゲイ・ブリンのこの姿は不格好ですよ。ナイジェリアのプリンスからのメッセージだ、とか言ってますが、目の前のプレゼンを放り投げているようにも見えますからね。

TEDのプレゼン動画はこちら。

コンピュータによって人は身体感覚と思考が分離したような状態を創りあげたとも言えますが、Google Glassはもっと身体感覚寄りのコンピュータです。電話が誕生して人は視覚と聴覚が同じ空間を共有しない世界を初めて体験し、コンピュータがそうした感覚の解離をさらに押し進めたのですが、Google Glassはある意味それをもう一度、感覚を人間の身体に戻すような効果があるのかもしれません。

逆にさらに解離が進むような気も一方ではしますが。根拠無くなんとなくですけど。

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