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日経新聞井上記者によるstudygift考察記事について。

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日経新聞の井上記者が、studygiftについての長い記事を書いておられます。

僕も支援者の一人としてコメントしています。

フェイスブック経由でメッセージをいただきまして。

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検証・女子大生の学費支援サイト、炎上で活動停止の裏 騒動を増幅させた「乖離」とは(ネット事件簿)

事の経緯も、当事者の声も、批判側も、支援者の側も、そしてしっかり問題点を突き付けていらっしゃる。

井上さんは、コンプガチャ問題の体験取材が大変素晴らかったですが、今回も大変良い記事と思います。

感想を述べさせていただくなら、実際に出資した人は、大体僕と同じ考えだったんだんなあ、と思いました。

記事にもありますが、

■当事者の多くは冷静な対応

 そもそも、彼女に出資をした当事者からのクレームはあまり露見していない。炎上した後、自ら返金を希望した出資者は1人だけだったという。「希望者のみ返金する」としてから返金要求があったのは195人中20人ほど。返金を希望した1人、杉本穂高さんは「失望したからというよりは、このサービスは仕切り直した方がうまくいくと思った。スタディギフトのようなサービスを支持する気持ちは変わっていません」と冷静に言う。

 支援したのは、「坂口さんというよりむしろサービスに対して支援したいという思いが強かった」。まったく同じ理由を話すもう1人の支援者、酒田理人さんは騒動をこう眺めていた。

 「確かに表記や調査に甘い点があったのかもしれないが、実際に支援した身としてはそのお金を役立てていただければ満足だと思って出しているわけで、今もその気持ちに変わりはありません。関係のない人たちが『詐欺だ!』などと騒いでましたが、僕からすれば『いや、別にそんなこと思ってないし』と……。あの程度の表記ミスであれば、恐らく他の支援者も問題ないと思っているのではないでしょうか」。つまり当事者の多くが怒り心頭だったわけではない。

 にもかかわらず、出資した当事者の気持ちが置き去りのまま、炎上がエスカレートしたのは、なぜか。次の酒田さんの言葉にヒントがある。「正直なところ、炎上の方向性がほぼ嫉妬が原因と思われるものばかりでへきえきしました。別に坂口さんが支援を受けても受けなくても、誰も損はしないはずなのに」——。

出資した人の多くは、冷静に見ていたと思います。
プラットフォームとして甘さはあるけど、うまいこと改善して頑張ってほしい、と思っていた人が多かったんじゃないでしょう。

炎上後に自ら返金を願いでたのが1人だけだった、というのが割と驚きでした。
さすがにもうちょっといると思ってましたが。。。あれだけ炎上してましたし。

この井上さんの記事で良かった点は、僕も家入さんに対して聞きたかったことをズバリと聞いてくれていたことです。
以下の下りですが、

スタディギフトは、既存の奨学金制度にとって代わる公共的な基盤ではない。そうした制度から漏れ、しかし、実力で資金をつかみたいと願う学生のための「人気投票」のシステムである——。そう、はっきりとメッセージを打ち出さず、「1人でも多くの苦学生を救いたい」というメッセージが持つ公共的なイメージばかりが強調されてしまった。そのために、運営者と外野とのあいだに受け取り方の「乖離(かいり)」が生じ、嫉妬を増幅させてしまったのではないか。

 この仮説を家入氏にぶつけると、少し考えた後、こう話した。「その視点で議論はしていなかった。けれど、人気投票であることが是か非かでいうと、僕らは是。人気に差が出るのは否定できない事実。人気のない日陰の部分を切り捨てるつもりか、と問われても、僕らはそこまで責任を持つ公共サービスを始めたわけではない」。なぜ人気投票である側面をもっと強調しなかったのかと突っ込むと、家入氏はこう、つぶやいた。「きれいごとでやりたかったのかなぁ……」

あらゆる物事には2つ以上の側面があって、どんだけ美しくみえても決してキレイごとでは済まないものだと思います。
学業支援について、やまもといちろうさんも書いておられていましたけど、現行の学業支援の現場でも誰を支援するか、支援しないかの過酷な現場というのが実際あって、キレイごとでは済まない「残酷さ」があります。

家入さん、誰かが誰かを救うって文字で書くと美しいけど、裏を返すと誰かが別の誰かを救ってないという残酷なものの裏返しですよ。

なんとなく、こういうのは今までの家入さんのキャラじゃないのかもしれないけど、そういう残酷さと向き合う覚悟がないとstudygiftを復活させることは難しいと思います。

アメリカのwishboneを例に挙げているのですが、アメリカは元々激しい競争社会で相互扶助より自己責任の国なので、ああいう支援サービスもあり得るんだと思います。

ああいう形が日本社会に合ったやり方かどうか、しっかり吟味して再始動していただけたらと思います。

個人的にはやまもといちろうさんのご提案が一番しっくりきます。