[PR]

Kickstarterは全米第二位のコミック出版社に躍り出たのか?

[PR]

20120711-145341.jpg

面白い記事なので紹介してみます。

アメリカのクラウドファンド、Kickstarterでは多くのグラフィックノベル(日本でいうマンガ)のプロジェクトがいくつも出ていますが、そのトータルの利益ベースでは、全米2位のマンガ出版社である、DCコミックスを抜いているという趣旨の記事なんですが。

[PR]

Is Kickstarter the #2 Graphic Novel Publisher?

すでに昨年からマンガの企画は相当数あったようで、出版の数のベースでは相当なボリュームになっていたようです。今度はその売り上げを検証してみようという試みです。

売り上げのデータはThe Comics Chronicles websiteというウェブサイトを参照しているとのこと。ここのデータはダイアモンド社というディスてぃりビューターが発表している「トップ300」の売り上げ発表を基にしているとのこと。
Gross profit(粗利益)は、希望小売価格を基に計算
Kickstarerの作品の利益の計算は、各月のサクセスしたプロジェクトの一覧からだそうです。売上の発表もしてるの、Kickstarterって?

月ベースでは、2月のKickstarter発の作品のGross profitは2位、3月は4位、4月は5位となっています。

2,3,4月合計のGross profitのランキングはこうなります。
1. Marvel, $6,911,068.88
2. DC, $4,296,916.96
3. Image, $2,976,007.95
4. Kickstarter, $2,209,342.00
5. Dark Horse $1,061,354.83

しかし、既存の出版社とKickstarterのプロジェクトでは、クリエイターへの利益還元率が違います。
既存出版社の場合、、通常40%が出版社の取り分で60%がディストリビューターの取り分。
Kickstarterの場合、ここではKickstarterがディストリビューターとみなして、彼らの取り分が8〜10%、クリエイターには90%入るわけですね。

それで利益を計算すると、利益ベースでは以下のようなランクになります。
1. Marvel, $2,764,427.55
2. Kickstarter, $1,988,407.80
3. DC, $1,718,766.78
4. Image, $1,190,403.18
5. Dark Horse $424,541.93

ちょっと混乱する比較をしている気もしますが、既存出版社の場合、ディストリビューターの取り分を差し引いた「出版社」の利益率を計算してて、
Kickstarterの場合は、そうした出版社もディストリビューターも通してないので、Kickstarterの取り分を便宜上差し引いて、プロジェクトのクリエイターに入る額を計算してますね。

既存出版社の場合、さらに出版社の取り分と作家の取り分があるが、ここでの計算では考慮には入ってません。それはもう個別の作家さんごとに違うでしょうし。

一応、最後にフォローとして、既存出版社は、トップ300の圏外にもっとたくさん出版しているので、すべての出版された全ての作品を含めればこの限りではない、と書いてます。

計算の危うさも感じますが、同時にKickstarterという存在が、アメリカのコミックの市場で無視できないほどに大きくなってきていることを示唆する記事かな、と思い紹介してみました。

Source: Is Kickstarter the #2 Graphic Novel Publisher?