今年の夏、月並みではございますが、一番観たい映画はこれ。
前作「サマーウォーズ」も、「時とかける少女」も大変素晴らしゅうございました。
あのレベルの作品を3連発できるのなら、細田守監督は宮崎駿を過去の人にできるでしょう。
超期待してる。
“家族愛”の優しい雨が降り注ぐ『おおかみこどもの雨と雪』
この夏おすすめの映画をジャンル別に紹介する「MOVIE ENTER 夏映画2012」特集。編集部一押しの映画のHot! な見どころを徹底解説します。今回は、ドラマのサイトーが、アニメ編として『おおかみこどもの雨と雪』(7月21日公開)をご紹介。
『時をかける少女』『サマーウォーズ』と一作ごとに鮮烈な印象を与えてきた細田守監督の最新作が、この夏が再びやってきます! 今作は「親子」「母と子」がテーマです。筆者は、30代後半のサラリーマン。高校卒業と同時に福島から上京し、いまは都内で妻と二人暮しをしています。アニメは、とっくの昔に卒業していたつもりの中年ですが、この作品には、すっかり心を奪われてしまいました。
『おおかみこどもの雨と雪』
大学生の花(はな)は、“おおかみおとこ”に恋をします。ほどなく、ふたりは愛しあい、ふたつの新しい命を授かります。雪の日に生まれた姉は雪(ゆき)、雨の日に生まれた弟は雨(あめ)は、人間とおおかみのふたつの顔を持つ「おおかみこども」として生を受けます。雪と雨が「おおかみこども」であることを隠すため、家族4人は、都会の片隅でひっそりと暮らしていました。つつましくも幸せな日々が、“おおかみおとこ”の死によって突然奪われてしまいます。花は、幼いふたりの子供と幸せに生きるため、豊かな自然に囲まれた田舎町に移り住むことを決意します――。(作品情報詳細へ)
Hot! point 1:おおかみおとこって大変そう
マイケル・ジャクソンの「スリラー」に登場する狼男は、満月の夜に恐ろしい狼の姿に変身して人間を襲いますが、この物語の“おおかみおとこ”は、自由に狼の姿に変身することができ、人間を襲うことはありません。狼と人間のハーフとして、誰にも言えない秘密を抱えながら、日陰の存在として生きてきました。優しくて、とても純粋な性格の持ち主です。そんな彼に、女子大生の花(はな)が恋をします。この出会いのシーンが、後に展開されるドラマを想像させ、涙腺を崩壊へと導きます。やがて、家庭を持ち、子供を授かる二人。子供たちも狼の姿に変身できる“おおかみこども”で、楽しくも大変な子育てが始まります。
Hot! point 2:リアルの中にあるファンタジー
ワイルドな“おおかみこども”を育てるため、家族は都会から田舎に移り住みます。それぞれのシーンが、どこかで見たような風景(筆者の場合、東京や福島)なので、アニメなのにも関わらず、物語がとてもリアルに感じられ、自然と感情移入ができました。都会にある大学の校舎や大通りの看板、バイト先の風景、田舎の山、川、畑など、細部がリアルに描かれているからこそ、“おおかみおとこ”というファンタジーが、現実のものとして想像でき、その苦悩に共感できるのかも知れません。自然の厳しさ、人の温かさを改めて実感させられます。
Hot! point 3:母と子のストーリー
母親になった花は、一人で二人のおおかみこどもを育てることになります。どこか頼りない学生だった花が、子供を守るため、必死で働き、家事をこなす姿は、自分の親の姿を思い起こさせ、再び涙腺を崩壊させます。やがて、こどもは、自分の進むべき道を見出すようになり、次の世界への扉を開いていきます。母親は、それが自分が想像していた道と違っていても、結局、応援するしかないんだよな、と、再び自分を重ね合わせて、胸が熱くなりました。母と子のストーリーが、じんわりと感動を呼び起こします。
関東では、ようやく梅雨が明けましたが、『おおかみこどもの雨と雪』のスクリーンでは、“家族愛”の優しい雨がずーっと降り続く模様です。最近、感動していないって方は、ぜひ、ハンカチを用意して、劇場に足を運んでみてください。帰り道には、素敵な虹が見えるかも知れませんよ。
2012年7月21日(土)全国東宝系ロードショー。
・『おおかみこどもの雨と雪』 – 作品情報
・「MOVIE ENTER 夏映画2012」特集
提供:MOVIE ENTER – livedoorニュース
SOURCE: “家族愛”の優しい雨が降り注ぐ『おおかみこどもの雨と雪』