政治山というサイトで、ネット選挙に関する意識調査のレポートがでています。
なかなか興味深い結果が出ています。
この調査は電話で1000件、ネット1177件のサンプル回収率で算出したデータで、それぞれ
ネットと電話調査の結果を分けてグラフ化しています。
ネット調査と電話調査では各項目如実に結果がちがいますね。
ネット民の支持政党の無さが際立っていますね。
全体の6割が支持政党なしというのは、実感としてはそのくらいだろうなあ、とは思いますが。
野田政権の支持率を見ても電話調査ではまだ3割あるんですが、ネットでは12%とかなり低い結果になっています。
個人的に一番気になる結果は、
Q3. 貴方が「インターネット選挙」という言葉から想像することを教えてください。(インターネット調査のみ複数選択可)
ですかね。
これを見ると、ネット調査でも最も多い回答は、「ネット投票」なんですね。
「インターネット」を利用した選挙活動よりも、投票のが多い。
電話調査でも、ネットでの投票行動の方が選挙活動よりも上回る傾向はかわりません。
それ以上にイメージのない人が多いようですが。。。。
世界的にみても、ネット投票を実現している国はまれで、政治におけるインターネットの活用でいえば、選挙運動での活用を指す、というのが僕の印象だったんですが、日本の多数派はそうは見ていないようですね。
現在ネット選挙解禁の運動や、法改正の動きが盛んにありますが、現在議論されているのは、ネット選挙運動の解禁であるにもかかわらず、有権者の多くはネット選挙=ネット投票のことを指しているんですね。
でもます日本で議論すべき、というか実現すべきはネットを選挙活動に利用できるよう解禁することで、投票をネット化するかどうかは、その後の議論だと思うんですよね。実際、ネット投票には手続きの問題やセキュリティの問題など様々な問題が絡んでくるんで、本気で導入しようとしたらけこうコストがかかります。
まずは、ネット選挙運動を解禁し、政治への関心を高め、それで投票率が向上すればそれでよし、それでも関心がたかくならないようなら、その時は、ネット投票も「含めた」投票制度の在り方を議論する、という順番じゃないでしょうか。
なので、多数の人がネット選挙=ネット投票という認識でいて、現実の動きとは違う認識が広がっているので、誤認が広がると議論も運動もしにくくなるんじゃないのかなあ、と思うので。ネット選挙運動とネット投票の違いやらなんやらはしっかり議論した方がいいと思います。